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スパイス研究所とは

「にほんのくらしにスパイスを」

長く広い新潟の、ちょうどまん中にある三条市。 この場所で、小さな食堂を拠点とした取り組み、 「三条スパイス研究所」がはじまりました。

東京押上にあるスパイス料理店「スパイスカフェ」のオーナーシェフ 伊藤一城を中心に、異分野で活躍する三条市内外のクリエイター達が集い、 食をはじめ地域の様々な資源を出会わせることで、「にほんのくらし」を 再編集しながら発信していく取り組みです。

「スパイス」という考え方

研究所のテーマに据えた「スパイス」とは、 異なるものをミックスして新しい何かを生み出していくこと。 伊藤シェフは、世界のスパイス料理を求め旅する中で、「スパイス」の在り方に、 単なる味付けの香辛料としてではなく、気候風土との関わり、 そこに暮らす人々が積み重ねてきた歴史や知恵の厚みを感じてきました。

スパイスの本質は「文化のミクスチャー」。
文化がミックスされることで、新しい香りや味わいが生まれていくことだと考えています。

「くらしの調合」という手法

この地域の山や森にも、あなたのまちと同じように、まだ少しだけ、様々な風味と機能を持つ天然食材があり、山間部に暮らす高齢者は、日々変化する天候や体調に合わせ、旬の食材を食したり、自ら保存加工した常備食材を自然と使いこなしたりしていました。その日常はまるで、まだ未病の状態から食の力で体を調整するという、まさにインドのアーユルヴェーダとも言える高度な食習慣です。 スパイス料理の基本である郷土の料理には、ずっと昔のくらしの知恵や工夫、そして人々の記憶と経験、より良い生命を目指すための「食べ方」のお手本がぎっしりと詰まっていました。

忘れられるとなくなってしまうもの

様々な要因からこのお手本たちも、いつか私たちの目の前からなくなってしまうかもしれません。その知恵の存在の意味を再考し、未来に繋ぐことが必要なのかどうか、この場所で一度立ち止まり、みんなで考えたいと思っています。

三条から発信する新しい
「スパイス文化」

伊藤シェフは、活動を通して三条の山間にある下田地域で、 一人のウコン(ターメリック)栽培農家と出会います。

山崎一一(かずいち)さん(87歳)。

定年旅行で訪れた沖縄で初めてウコンと出会い、その苗を持ち帰り、 地元下田で栽培をスタート。南国の作物であるウコンを雪国で栽培するのは難しく、試行錯誤し生産に至ります。単に健康のためだけではなく、 「面白そう」という好奇心から、独学で栽培方法や加工法を編み出し、 25年以上ウコン栽培を続けてこられたそうです。 栽培のあれこれを楽しそうに語る山崎さんの顔は、 とても生き生きしていました。山崎さんのウコンは、 地元では供給が間に合わないほどの人気商品となっています。

先人たちの知恵や知識を受け取り、自らの新しい興味を織り混ぜながら、 未来を切り開いていく山崎さんのような高齢者達のたくましく、 おおらかな姿に三条スパイス研究所は、 これからのくらしを楽しく豊かにする可能性を見出しました。 活動を通して、研究所では、日本の地域と食、そして人のくらしに培われた知恵を引き出します。スパイスが「すり鉢」の中ですりつぶされることで、初めて香りの輪郭をあらわすように、個々に育まれてきた文化の厚みが、各々の人生を豊かにする―そんな日本独自の「スパイス文化」を調合し、育て、作り、食べるという様々な形で、この研究所に集う、すべての皆様と考えていけたらと思います。

三条スパイス研究所とは

「にほんのくらしにスパイスを」をモットーに、食文化や生活技術など地域にある新旧の知恵を混ぜ合わせまちや暮らしを新たな形に再編集していくことを目指す組織です。 当研究所の研究対象とする食材、技術、道具などを、ここに集う人たちが使いこなすことで、自分好みの「くらしの調合」ができるようになることを目標に、これからの活動を進めていきます。

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